パリの生活の現実とは、物価高と親切でないぶっきらぼうな人との間で感じる、期待とのギャップが大きい時に感じるもので、辛い時があります。
映画の中のシーンを想像して、パリにくると尚更感じてしまいます。
街はクリスマス時期など綺麗なのですがね。
ごみも多いし、浮浪者もいます。
それで、パリは物価は高いです。
政治、経済、文化の中心地ですので、5つ星の豪華ホテル、3星レストランもあり、物価は吊り上げられており、自己喪失ともいうのか、金銭出なことで感じることが大きいのは、生活が楽ではないからです。
パリの家賃と給料は?
何が高いかは、やはり家賃で、
平均して、パリ市内であれば、
12平米で、750ユーロ~
22平米で、1100ユーロ~
位です。
これは物件によって30%は違いますので、ほんと、良い物件を日頃さがしておくに限ります。
それに対して、給料はどう高くないのが現実です。
フランスでは、SMICと言って国で規定されている最低労働賃金があります。2019年のその金額が、
税込みで1521ユーロ(x130円=197730円)
手取りで1204ユーロ(x130円=156520円)
となっています。
フランスの手取りは、日本の手取りとは違い、そこから税金を払うので、本当の手取りはこれより少なくなります。
収入から支出を引くと、最低賃金の場合は、これでお給料がなくなるので、食べて終わり、友達とお出かけができないと、ちょっと息苦しくなってきます。
パリ市内の方が、美術館もあるので、環境もいいので、ですのでルームシェアをするか、間借りをするかもチョイスにいれておくべきです。
パリの物価は
パリの1ヶ月の生活費はまとめてみましたが、低く見積もっても下記の金額はかかります。
一人で住む場合なら、家賃を上でみましたが、安い間借りをして、
家賃(間借り)500~600ユーロ(約6万5000円〜7万8000円)
食費(自炊)200ユーロ(約2万6000円)
お出かけと外食200ユーロ(約2万6000円)
交通費 30ユーロ(約4000円)
合計で1000ユーロ(13万円)です。
ユーロ換算は、1ユーロ130円で計算しましたが、今2022年は146円位です。
パリの項目別物価と消費税
パリの食費~劇場チケット
食料品の値段の一例ですが、基本的な食料品は安いのもあります。
以下が必需品と言える食料品の値段のリストです。
お米(1キロ)2.5ユーロ(どこのスーパーでも売っている)
卵(6つ)1.9ユーロ(品物により倍するものもあり)
牛乳(1リットル0.5ユーロ(細長のプラスチックの容器入れは高い)
肉(豚1キロ)8ユーロ (鶏肉は豚肉の約倍です)
人参(1キロ)1.5ユーロ (野菜の冷凍品は安いです)
水(1リットル)0.5ユーロ
消費税はフランスでは、TVA(テーヴェーアー)と言い、
5,5%、10%、20%となっていますが、
5,5%の項目は、上に挙げた必需品の食料品や、その他に、
- 本
- 慈善団体の食堂
- 身体障害者の用品
- 薬局の薬で医師の処方箋に書かれた返金対象となるもの
- 劇場公演のチケット
などがあります。
TVAの通常の率は20%で、食料品は5,5%なのに対して、10%が中間率と言われています。
どんなものかというと、
- レストランでの食事、
- ホテルや運賃
- 薬局の薬で医師の処方箋のない返金対象にならないもの、
- 美術館や動物園代金
などになります。
今みましたように、食料品の、同じアイスクリームでも、スーパーで買えば5,5%なのが、レストランで食べれば10%になります。
その他に、通常のTVAはいわゆる高級品という概念に分類され、衣料品や化粧品などは20%です。
また、アルコールは通常の分類で20%です。これはスーパーで買っても、レストランで飲んでも20%が適用になります。
消費税を見る限りで、フランスの高級品とそうでないものの概念の違いを感じるところです。
その他に生活費の必需項目として、医療費があります。
パリの医療費
医療費に関しても、フランスでは随分と安いです。
フランスに2,3年は滞在する間に、病気にならない場合もありますが、ほとんど保険で返ってくることと、薬代もほぼ全額が返還されます。
保険に関しては、社会保険の加入者(滞在許可証があれば、社会保険に加入できます)であれば、セキュリテ・ソシアルというフランスの保険があります。これは日本の社会保険に相当します。
また、任意保険と言われる、ミューチュエルという補助保険があります。
一般医(日本の内科)で、初診料なしで約25ユーロから50ユーロ。
専門医は、眼科医、皮膚科、婦人科などで、28ユーロから120ユーロ位。
風邪をひいたとか、腰が痛いとか、日常的な診断を受けるのに、まずは一般医の診断を受け、そこで判断ができなければ、その先生のネットワークをとおして、専門医を紹介してもらえます。
専門医としては大学病院などの、血液検査や医療器具の設備のある病院なども含め、検査を受けて専門医の診断を仰ぎます。
専門医の診断料も120ユーロともなれば、どんなに料率の良い任意保険に加入していても、全額がもどって来ないときがあります。
最初に、紹介してもらう専門医がどのくらいの料金か聞いて、高ければ別の医師を紹介してもらえるように頼むこともできます。
フランスで手術をすることもそうないかもしれませんが、
- 椎間板ヘルニア
- 人工股関節置き換え術
などの大掛かりな手術となると、手術費用と入院期間の心配があります。
現在フランスの社会保険では、だいたい7割が負担されますので、また任意保険に加入していれば、残りの負担額が返金されます。
入院期間中と退院後も、担当医から休業証明(勤務先と社会保険庁へ送る書面)が出されます。退院後も勤務ができない状態であれば、そのまま自宅療養の期間は、給料の一部が補償されます。
入院の他には、出産がありますが、国公立病院での出産費用は全額社会保険から支払われます。
また、出産日を起点として、出産前の6週間、出産後の10週間は出産期間として、産前産後休業期間が合計で16週間の間で、給与の一部は社会保険から支給されます。
また、出産で解雇されることは違法で、産前休暇前のポジションがキープされるように労働法で保護されています。
また、SOSメデゥサンと言って、夜間に診療に来てくれる医師のシステムがあります。
1回50~70ユーロ位で、これも払い戻しの申請を任意保険も含めてすると、ほぼ全額戻ってきます。
ですので、医療費に関しては、ほぼ持ち出しがなく医療治療を受けられます。
医療費まとめ
フランスでの医療費は、その払い戻しでほとんどの治療費が戻ってくるのですが、例外として、歯の治療費は高いです。虫歯治療でかぶせるというのは、日本では銀歯も選択肢としてありますが、フランスでは行っていない歯科医が多いのと、神経を抜くと社会保険扱いになるなど、これは日本の方が選択できるようです。
パリの交通費・観劇費
パリの生活で日本と比べて安く活用できるのが文化芸術面で、チケットも安くあります。
また、ルーブル美術館、オルセー美術館も月に1度は無料で入場できます。
オペラに関しては、15ユーロからチケットがあります。
医療費は返金システムを使えばほぼ無料で治療が受けられること、また文化面でも安いチケットを買えることもありますが、その他パリの交通機関が随分と安いのです。
パリ市内には、
- 地下鉄
- バス
- 路面電車
- RER(郊外線)
があります。
一月の交通費が大体70ユーロ(約8500円)です。通勤に使っている場合は、半額は会社負担です。
パリはコンパクトで、
東西が約20キロ
南北が約10キロです。
一月のパスがあれば、全ての交通機関が約8500円で乗れます。
この辺の安さも、パリの生活の魅力と言えるでしょうが、それ以上に、どこに行っても見るところがあることです。
パリ市内は、散歩がし易いのと、ベンチが置いてあるので、疲れると休めますので、体力勝負ですが、安くすませることもできます(^^♪
現実
現実という面では、金銭的なこともある、お金に余裕があると、パリ生活は楽しいです。
文化的に、コンサートや美術館でも、常に新しいエクスポがあります。
ただ、お金がないと行くにもならないですし、気分を切り替えるのが大変です。
あとは、パリジャンが親切でないということです。
痴漢は日本よりは圧倒的に少ないですが、お店に行って、ないと、「ない」と言われたりとか、綺麗と思って行ったセーヌ川は汚いとか、メトロでやたら物乞いにくるので、通勤しているときに、あの1号線にはのりたくないなどあります。
なにせ、最初は、言い返せないので、地下鉄でチケット1枚を買うのにも気を遣うのがあります。
この現実が楽しくなるのは、お金と言葉の問題がすくなくなるときかと思います。
フランス語は、フランスインの前になるべく準備しておいた方がいいです。